Frontier with Passion

小倉 春菜 配管住設本部/2009年入社

Episode-5

まずは自分の限界まで走ってみること。

 入社6年目の2014年春、とあるお客様からベトナム工場にステンレス材料を納入したいというオファーがありました。通常、お客様からの引き合いは大きなビジネスチャンスとなりますが、このオファーには、私にとって2つの壁がありました。
 最初の関門は、その材料が私にとってこれまで全く扱ったことのない未知の分野だったこと。合金の特性など基本的なことから業界動向まで、業界本・専門書を探し漁り耽読し、自分なりにかなりの情報と知識を得たように感じたのですが、所詮は独学でしかありません。生きた情報や知識は、やはり関連する他部署の先輩に聞き、自分の目で確かめなければなりませんでした。
 そして第二の関門は、これまでこのお客様との取引は、国内向けの販売が中心であり、海外工場への材料提供は初めてだということでした。つまり、初の海外取引ということです。お客様が求める材料の情報探索を進めながら、有力な仕入先を見つけるべく、並行していくつかのメーカーの現物を確認していたのですが、どうしても最優先課題であった価格面でお客様が求める要求をクリアできませんでした。お客様が求める価格まで落とし込めなければ、絶対に商売は成り立ちません。「自分のここが限界か」。そう諦めかけた時、ある先輩の顔が思い浮かんだのです。

情報の連携こそがビジネスを創り出す。

 「台湾に優秀な材料メーカーがあると思う。一度ぶつかってみる価値はあるんじゃないか?」。その情報を与えてくれたのは、以前別のプロジェクトで一緒に仕事をしたことがあった、材料メーカーに精通する他部署の先輩でした。早速当社の台湾現地法人に連絡をとると、手応えのある回答がありました。すぐに台湾に出張し、現地社員とともにいくつかのメーカーを回り交渉を進めた結果、コストも品質も有力な仕入先を見つけることに成功しました。
 日本帰国後、お客様の元へ出向き、「価格面と品質面で要望を両立できる仕入先の提案ができます」という報告をし、その後すぐにお客様のベトナム工場に行き、工場での加工など課題をチェックする体制を整えました。やがて日本・ベトナム・台湾という3国間を結んでのビジネスが動き始めました。その後、月に1度ほどのペースでベトナムに出張し打ち合わせをして、その帰り道に台湾に立ち寄って材料の改良調整を進めました。この結果、2014年の秋には試作品を納入。ついに12月、大規模な受注をいただくことができたのです。この案件は、配管住設部として初となる3国間貿易の案件となりました。

スピリットがあれば、道は拓けてくる。

 私が当社に入社した理由は、世界をステージに活躍できる仕事に携わりたかったからです。その希望に近づく、大きなきっかけとなったのが、「海外トレーニー制度」でした。この制度を利用して、私は入社2年目から1年間にわたってシンガポールに駐在することができました。現地では鉄鋼から食品まで多様な商品を扱い、アジアのさまざまなお客様に接することができました。そして、日本に戻ると、配管住設部での海外展開が本格化し、私も中東やインドに出張する機会が増えました。そんな経験が下地となって勝ち得ることができたのが今回の3国間貿易です。まだまだ勉強することもたくさんありますが、大きな一歩を踏み出すことができたと思います。
 しっかりとした意思を持って前向きに突き進んでいけば、まわりの人たちが必ず応援してくれて、自然に道が拓けてきます。ビジネスを切り拓くためには周りの協力が必要であり、岡谷鋼機には、助けてくれる仲間がいつでもいる、そんな会社だと実感しています。

※ 現在、海外トレーニー制度はありません。2016年度より、新人海外語学研修が新設されました。

PROFILE

小倉 春菜 配管住設本部
2009年入社

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商社での営業のやりがいは、新たな商流の構築。日々のルーチン業務も大切な仕事ですが、やはり成長していくためには、どんなに困難が想定される仕事であっても、新しい取引や新たな市場に果敢に挑戦していきたいと思います。最後には笑顔や握手、そして「ありがとう!」の言葉をいただくために。