Frontier with Passion

大藤 加奈子 メカトロ本部/2005年入社

Episode-3

躊躇することなく「任せて下さい!」と答えた。

 2005年に入社してから8年間、刈谷支店で自動車部品向け資材の営業に携わりました。仕事にも慣れてきた入社3年目のある日、自動車部品メーカーのお客様からある相談を受けました。その内容は「軽量化とコストダウンを図るために、新規開発中の製品の主要部品を従来のアルミ製から樹脂製に替えることは可能だろうか?」というものでした。
 これまで扱ってきた部品はほとんどがアルミなどの合金を材料にしたもので、私にとって樹脂は未踏の世界。しかもその部品を樹脂化した前例は世界にもありませんでした。しかし、だからこそブレイクスルーすれば大きなビジネスに結びつく可能性があります。私は躊躇することなく「任せて下さい!」とお答えしました。
 私のそれまでの仕事は、既存の製品を定期的にお客様に供給するという業務がメイン。そうした経験を積み重ねることでお客様との信頼関係も徐々に芽ばえていました。この案件はそろそろ自分の力で新規の契約を獲得してみたいという意欲が湧いてきた頃に出会ったビジネスチャンスでした。しかし、そのチャンスを手中にするためには、数々の壁を乗り越えなければならなかったのです。

諦めかけたことも、一度や二度ではなかった。

 私のチャレンジは、まず樹脂という材料について学ぶことからスタートしました。基礎的な入門書に始まりさまざまな資料を読み込み、自動車分野の専門書が充実している図書館にも通って貪欲に知識を吸収しました。続いて取り組んだのは、仕入先となる樹脂部品メーカーの選定。直接メーカーの工場にも足を運ぶなど情報を集めて検討を重ね、そうして絞り込んだメーカーを仕入先に選定し、樹脂部品の開発がスタートしました。
 世界にも前例がないだけに、開発は試行錯誤の連続。コストダウンなどお客様の要求をなかなかクリアできず諦めかけたことも一度や二度ではありませんでした。ライバルとなる他社も別の材料での提案に取り組んでおり、私たちの開発が遅れてしまうと、契約を奪われてしまいます。そんな苦しい状況にいた私を支えてくれたのは、上司や先輩、さらには部品メーカーの技術者といった社内外の人たちでした。最後の難関となった、ある部品のコスト面での問題点も「加工方法を変えてチャレンジしてみたら」という上司のアドバイスがきっかけとなって解決。
 開発から2年が過ぎようという頃、ついにお客様から採用のお返事をいただくことができたのです。まったくゼロの状態から切り拓いていった初めての新規案件で、私にとってはかけがえのない財産となりました。その後お客様からも高評価をいただくことができ、「技術開発賞」として表彰されました。

後輩たちのために、フィールドを切り拓く。

 入社8年目の2013年に東京本店に異動となり、現在は航空機エンジンメーカーやトラックメーカー向けの設備・工具などの商材を担当しています。以前とはまったく異なる分野で、またゼロからのスタートです。けれども、あの新規案件を勝ち取った日々は大きな自信となる経験であり、現在も新規分野の開拓に向けて積極的な営業活動に取り組んでいます。
 私にとって岡谷鋼機の魅力は、熱意さえあればどんな可能性にも挑戦できること。ある先輩が出かける時、「よし!今日もお客様の夢を叶えてくるか」と言ったことがありました。当社の仕事のやりがいを表現するとても素敵な言葉であり、今でもしっかり胸に残っています。私の目標は、女性にとって身近な分野で新規案件を獲得して新しいビジネスを確立すること。これから入社してくる女性の後輩たちが思う存分活躍できる新たなフィールドを切り拓いていきたいと思っています。

PROFILE

大藤 加奈子 メカトロ本部
2005年入社

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「やらない言い訳を考えるよりも、やる方法を考えよう」。これが、私が大切にしている仕事のモットー。上司や先輩たちの仕事ぶりから学んだ言葉です。「もう絶対に無理だろう」という壁にぶつかっても、私では考えも及ばない方法を見出して解決していく場面を何度も目の当たりにして、自分も自然に実践するようになりました。