Frontier with Passion

小林 真也 貿易本部/2009年入社

Episode-2

自らの油断で長年の信頼を
失うわけにはいかない。

 私が現在、主に携わっているのは特殊鋼棒線の輸出業務です。棒や線などの形状をした鋼材で、自動車部品や建築資材、製造業の金型など多岐にわたって使用されています。東アジア、東南アジアをはじめほぼ世界中のエリアに輸出しており、当社ならではのダイナミックなビジネスを体感できる業務です。
 しかし、ダイナミックであるからこそ大きな責任も伴います。入社2年目の時、シンガポールのお客様を担当していた際にその大きな責任を感じる出来事がありました。そのお客様とは長年にわたって継続的な取引があり、当社が販売する鋼材の品質とデリバリーの確かさに絶大な信頼をいただいていました。ところが、私の経験不足と管理の甘さが重なり、納期に間に合わないという事態に直面してしまったのです。
 たとえ入社2年目の若手とはいえ、私の油断から先輩たちが長年培ってきた信頼を失うわけにはいきません。私は毎日仕入先に電話をし、週に何日も訪問して、上司にもフォローしてもらいながら粘り強く交渉を続けました。最終的にはデリバリーを通常の船便から航空便に切り替える対応までして、お客様の製造ラインをストップさせることなく鋼材を納品することができました。

マレーシアで企業経営に携わり
学んだ貴重なこと。

 そんな輸出業務を中心に行う中、入社4年目の時に辞令が出て、当社の出資している現地企業への出向という形でマレーシアに駐在することになりました。約100名の現地社員を擁する企業で、私が担うミッションは経営者の補佐です。具体的には人事や労務の管理、事業戦略の立案などに携わりました。
 人事管理では、給与改定などについて現地社員と直接やりとりする機会もあり、シビアな交渉を通じてビジネスや文化の違いを肌で感じました。入社4年目というタイミングで、企業の経営に直接関わる経験というのはなかなか巡り会えるものではありません。しかも海外ということもあり、「経営」と「グローバル」という2つの側面からかけがえのない財産を得ることができました。

世界一の鉄鋼を、
世界に広めていくミッション。

 マレーシアでの駐在は、鉄と社会の結びつきの深さを改めて認識する機会でもありました。現地の街を歩いていると、至る所で日本車を見かけます。もちろん日本車ですので、日本で生産された鉄でつくられています。そして車ばかりでなく、見渡してみると現地の社会や暮らしのさまざまなシーンで日本の鉄が活躍しているのです。
 鉄は「産業の米」といわれます。なかでも日本の鉄鋼は世界一の品質を誇り、世界の国々で使われています。その高品質な鉄を生み出すのが鉄鋼メーカーの役割であるならば、それを世界へ広めていくのが私たち岡谷鋼機の使命なのです。これからも鋼材の輸出を通じて、世界のお客様から「OKAYAのKobayashiだからこそ」と評価されるような仕事に取り組んでいきたいと思っています。

PROFILE

小林 真也 貿易本部
2009年入社

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商社のビジネスは、品質や価格ばかりでなく、納期管理やアフターフォローまでしっかり対応して初めて評価されます。グローバルビジネスにおいて、たとえどんなに高品質な鉄鋼を提供しても、私たちの対応に油断があれば、私たちのみならず、日本に対する信頼もたちまち失墜してしまうのです。だからこそ、いかに付加価値を創出していくかが、私たちの気概を示す大きな機会なのです。