世界への市場を拓く海外駐在員レポート

USA国旗

文化・言語の橋渡しを担う

渡部 恵 2014年入社
米国岡谷鋼機会社 レキシントン支店/OKAYA(U.S.A.),INC. Lexington Branch Office
駐在年月:2018年4月~

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米国中西部のものづくりを支える

 米国中西部は、自動車産業を中心としたものづくりがさかんな地域です。その中で私は主に、日系の自動車メーカーや自動車部品メーカーのお客様を担当しています。これらのお客様が生産設備を導入する際、品質要求に応えることのできるメーカーが現地には少ないのが現状です。日本から設備を輸入する際には、仕様打ち合わせや、日本の設備メーカーとの橋渡しの役割を担うことが求められます。日本の関連部署と連携しながら、設備メーカーでのピックアップや輸送・通関、お客様に届けるまでのデリバリー(必要に応じて納入の立ち合い)などを、一気通貫で手配するのが私の仕事です。また、状況に応じて資料の翻訳や電話会議の通訳なども行います。
 日本での営業活動ともっとも異なる点は、文化面、言語面での橋渡しを求められることです。「板挟み」になって辛さを感じることもありますが、日本での営業経験と学生時代から培ってきた英語力を活かして対応しています。駐在員である自分たちにしかできない役割を果たすことに、やりがいを感じています。

「あきらめずにがんばること」の大切さ

 アメリカのビジネス環境は、ひとことで言うと“ドライ”です。日本のような義理人情をベースにした営業活動は、リアルアメリカンにはなかなか通用しません。常に明確なメリットを提供することが重視されるので、そうした結果につながるような提案が必要だと感じています。私が仕事において大切にしているのは、「最後まであきらめずにがんばること」。プロセスを大事にすれば、自ずと結果がついてくると信じ、日々の業務に取り組んでいます。単に自分ががんばるだけでなく、そのがんばりが周囲の人に伝わるように努力し、社内外の方の心を動かせるようにしていきたいと思っています。
 私は文系出身なので、技術的なことや設備の仕様に関することは、社会人になってから学んだことばかりです。技術に関することも営業スキルに関することも、まずは自分が「腹落ち」するまで徹底して理解し、説得力のある説明をすることが大切だと思っています。

若いうちから海外勤務を経験できる環境

 アメリカに赴任してから苦労したこともありますが、若いうちに海外勤務の機会をいただけたことは、とてもありがたいことです。尊敬できる上司や先輩方の仕事ぶりをヒントに、営業スキルを高めていきたいと思っています。今後の目標は、設備系の仕事だけではなく、他分野の仕事も担当できるように自分の幅を広げることです。駐在員として、「社内で一番アメリカに詳しい」と言えるくらい、アメリカのビジネス環境や文化に精通したエキスパートになりたいと思っています。また将来、後輩や部下を持った時にさまざまな面からサポートできるよう、チャレンジ精神を大切にしながら、スキル面でも人脈面でも経験を積んでいきたいと思います。

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Episode

 以前、日本から生産ライン一式を輸入した時のこと。トレーラー7台を使って2日間かけて配送する大規模なもので、お客様の現場の構内が狭いこともあって、事前に何度もお客様と輸送業者と打ち合わせを行い、トレーラーが到着する順番まで綿密に決めていました。しかし、実際に荷物が届いたのは、予定日の前日。輸送業者には翌日出直すよう指示しましたが、輸送業者は結局現場でお客様に直接交渉して荷下しをしてしまいました。日本では「当たり前」とされることが、海外では決して当たり前には進まない。そんなことを実感する場面がたくさんあります。余裕を持ってスケジュールを組むなど、想定外のトラブルに対応するための準備を常に心がけています。

Local

 アメリカは、人種・民族・文化が入り混じった、とても複雑でユニークな国です。日本のように圧倒的多数が同じ民族によって構成される国ではないので「自分はアメリカ人である」という共通意識によって国が形成されると考えられます。私たちのいる米国中西部の特徴は、広大な土地があって人口密度が低いこと。家やアパートも安いうえに広いので、特に家族連れで住むのに適した場所だと思います。夏は庭でバーベキューをしたり、アウトドアを楽しんだりしやすい環境です。また、レキシントンは競走馬の産地として有名です。馬を育てる牧場が多く、青い芝の上を馬が走る風景は、とても美しいものがあります。

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問われるのは、「決断」する力

荒川 和成 1995年入社
米国岡谷鋼機会社 シカゴ支店/OKAYA(U.S.A.),INC. Chicago Branch Office
駐在年月:2017年4月~

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多様な物の見方を磨ける環境

 米国岡谷鋼機シカゴ支店長として、支店の業績・計画管理や各担当者との同行営業などを行っています。アメリカは世界No.1の経済大国であり、世界をリードしている国です。その国で働く毎日はとても刺激的で、バックグラウンドの違ういろいろな国の従業員(アメリカ、中国、日本、ブラジル、ウクライナなど)と一緒に働く中で、多様な物の見方を磨くことができます。そんな環境下で求められるのは、従業員間の意見の調整や相互理解につながるようなコミュニケーションです。支店内の業務で発生した課題を解決する際、最終的な「決断」をすることが、私の仕事において特に重要なことだと思っています。

あらゆる関係者に対して誠意を尽くす

 アメリカでの経験を振り返って苦労したことや失敗談は、語り尽せないほどたくさんあります。そうした場面に直面した時に私が心がけていることは、逆説的ではありますが、「一番会いたくない人にまず会う」ことです。ポイントとなる人にコンタクトすることによって、解決の糸口をつかむことができると考えています。
 日々の仕事におけるモットーは、あらゆる関係者に対して誠意を尽くして対応すること。自分の考えに偏ったところはないか、多面的に物事を見て検討できているかを、自問自答するようにしています。また、チームのメンバーと向き合う際も、それは同様です。チームのメンバーの能力を最大限に引き出す努力をし、メンバーが相談しやすい環境を作り出すことを心がけています。

米国岡谷の発展を導ける人材を育成したい

 今後の目標として私が考えていることは、米国岡谷鋼機が今後も継続して発展していけるような仕組みを作ることです。岡谷鋼機に対する理解を一層深めながら、日本の“岡谷”と米国岡谷鋼機の特徴をうまく融合させていく。そうした意識を持つことが大切だと思っています。多様な文化的背景や考え方を持ったメンバーと協力しながら仕事に取り組み、拠点の営業数字を拡大するために、鋭意努力中です。将来的には、米国岡谷鋼機の発展を導いていけるような人材を育成したいと思います。

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Episode

 アメリカに来て感じるのは、日本の商社のような“何でも屋(ゼネラリスト)”という意識が低く、業務の分担が明確化されていることです。日本とアメリカの文化や考え方の違いから学べることがたくさんあります。また、ナショナルスタッフと同行営業をしていると、彼らの言葉から活きた英語表現を学ぶことができます。

Local

 家族のことが必ず生活の中心にある。それが、アメリカの人々の特徴です。日本のように会社を優先に考える人や、自分や家族のことを犠牲にして会社に貢献しようと考える人は少ないように感じます。私もオフを大切にし、子どもの習い事(サッカー)の送り迎えやジム通いといった時間を楽しんでいます。また、季節の良い時期は日本より安くゴルフがプレーできるので、その点もアメリカの魅力です。

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