世界への市場を拓く海外駐在員レポート

UAE国旗

この手で、世界を結ぶ商売を

太田 昌尚 2003年入社
中東事務所/OKAYA & CO., LTD., MIDDLE EAST OFFICE
駐在年月:2016年3月〜

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中東・アフリカ地域で唯一の事務所

 中東事務所は現在、マネージャーである私とインド人の営業担当者2名、フィリピン人の事務スタッフ、パキスタン人の運転手という5名のメンバーで構成されています。中東・アフリカ地域全体で当社の拠点は、ここ中東事務所のみ。そのため、市場の動きや現地の情報をリアルタイムに臨場感を持って岡谷グループ全体に発信し、地域戦略を考え、共に新しいビジネスを作ることが求められます。東はパキスタン、北はトルコ、西はナイジェリア、南は南アフリカまで足を運び、自分の目で見た情報を届け、各地の商機に貪欲に挑戦するのが、私の仕事です。
 中東でのビジネスの一例をご紹介すると、中東諸国では未曾有のオイルマネーを背景に都市化が進み、2020年にドバイ万博、2022年にカタールW杯が開催される中、大きなインフラ・建設ブームが沸き起こっています。灼熱の砂漠の下、過酷な環境に耐える建材として私たちが提案しているのが、高い強度と信頼性を誇る日本の鋼材です。また、隣国のインドから屋根壁用のアルミ製品を輸入しています。

「商売は笑売」を、中東の地でも意識する

 この事務所で、日本人は私一人です。管理面と営業面の両方を見なければならず、さまざまな国籍のスタッフやお客様と仕事をする中で、連日もたらされる多種多様な要求・相談と必死で格闘していると、「自分は鍛えられているなあ」と、ふと感じることがあります。そんな中でも私が大切にしているのは、相手を笑顔にさせることです。昔、先輩から習った「商売は笑売」という言葉を心に置き、仕事で関わるすべての人を笑顔にすることをめざしています。
 人を笑顔にするためにはまず、相手のことを知ることが大切です。以前、ある企業の社長さんをお昼前の時間に訪問し、相手を理解しようと夢中で会話した結果、気づいたら夜になっていたことがありました。「まだ話し足りない」と意気投合し、そのままブルジュカリファ(世界一高いタワー)にあるご自宅に招かれ、夕食をごちそうになったことがあります。

「母国の良いものを世界へ」を
柱に据えた商売

 当社のモットーは「グローバル最適調達パートナー」です。中東においても世界の魅力的な商材を紹介することを心がけていますが、やはり私は日本人であり、「母国の良いものを世界へ」という想いを強く持っています。そのため、いかに厳しい環境でもまず日本の製品を紹介することを心がけています。
 現在はまだ「事務所」という規模ですが、着実に実績を上げ、現地法人として岡谷鋼機の利益と発展に貢献したいと思っています。そのために取り組んでいきたいのが、中東・アフリカ市場にくまなく目を向け、当社の強みを最大限に活かせる市場を見極めて新しい商売を構築することです。これまでアメリカや中東に駐在させていただいた経験を活かし、将来はアジア~中東・アフリカ~北米を結ぶ架け橋となれるような仕事を作りたいと思っています。今まで関係を築いてきた方々の力を借りながら新しい商売のきっかけを作り、世界を結んだ仕事が実現できれば最高です。

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Episode

 こちらで商売のやり取りをするアラブ人やインド人は、根っからの商売人で交渉上手。電話での商談で良い感触をつかんだためすぐに訪問したところ、「お前が来るまでに別の商談で良い提案があったから、その条件では契約できない」と言われました。さらに喧々諤々商談し、やっと合意できたので事務所に戻って契約書を送ると、「お前が事務所に戻るまでにさらに良い提案があったから、今契約できる条件はこうだ」と、また商談を白紙に戻されました。結局、その後もほぼ毎日商談し、何とか成約にこぎつけたのは1週間後。大変な思いをして商売を成立させました。中東でビジネスをする際は、とにかく毎回頭を悩ませ、体当たりでぶつかりながら、商談を行う必要がある。そんなことを実感しました。

Local

 ドバイは常夏で、4月から10月は刺すような日差しが照り付け、50度近くまで気温が上昇します。そのため、夏は相当の覚悟が必要ですが、あらゆるスポーツを年中楽しめる環境です。暑さに耐えられない時は、街に何十か所もある世界最大規模のモールで涼みながら、ショッピングを楽しみます。夕暮れ時からは7つ星のホテルを眺めながら海水浴。アラビア湾に沈む夕日を眺めながら泳ぐのは、とても気持ちいいものです。冬は気候が良ければ家族でお弁当を持ってピクニック。子どもがサッカーをしていると、すぐにさまざまな国の子どもが集まって、プチワールドカップが始まります。

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